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久しぶりに『悪の復活』にございます


『悪の復活』気がつけば一年経過していました
インセクターをお出しする予定でしたが、献立変更です
どうぞお召し上がり下さいませ





悪の復活  - 5 -



「ここの研究生を戦闘員にするのに二日 それに赤戦闘員は最初のマナだけ、これじゃ効率が悪すぎる  カナたちにもヴィールス感染の手伝いをさせる方法を考えないとダメね」

身に着けていると落ち着いた気持ちになれる指揮官用の戦闘服を纏い、ムチで手の平を打っていた紅子が机の上に置かれたニ週間後の学会で発表する論文を見やった。

(学会まで二週間… それまでに…ううん、週末までにはショッカーの技術を手に入れないと…)

背もたれに身体を預け、目の前で並んで立っているマナとカナを見る。

「なかなか思うように行かないものね」
「「イーッ!!」」

夜、誰もいなくなった研究室で、マナとカナは私服姿でショッカーの敬礼の姿勢で応えた。

「はあっ…」

二人が奇声を発し、敬礼する姿に紅子はうっとりした顔で頬を赤らめる。

(だんだん強くなる… 戦闘員が私に敬礼するたびに、全身に電気が走るような…)

ヴィールスで戦闘員になった者たちが紅子に敬礼するたびに、頭と体は心地よい痺れに包まれる。
そしてその痺れは戦闘員が増えるたびに、強くなっていた。

(これはショッカーに忠誠を誓う宣誓の挨拶 協力者の私には関係ないこと)

戦闘服を着ているが、あくまでも自分は協力者であって、忠誠を誓う気は毛頭ない。
だから自分は戦闘員と同じ姿勢で奇声を発するつもりはない。
紅子はそう考えていた。

(でも、このゾクゾクする感じは麻薬ね もっと戦闘員を増やしてゾクゾクしたい そんな気持ちになるもの…)

紅子は心地よい違和感に不安を抱いていたが、それ以上に期待する気持ちの方が大きくなっていた。

「彼女たちはもうアジトに到着したかしら」
「イーッ!! 基地内部の整理を始めていると、戦闘員ヨウコから連絡がありました」

紅子の質問にマナが敬礼の姿勢で応対する。

「そう それじゃあ、私たちもアジトに行きましょうか」
「イーッ!! 戦闘員カナ、紅蝙蝠女様のお車を準備しなさい」
「イーッ!!」

マナに向かって敬礼したカナが素早い動きで部屋を立ち去ると、マナは一礼してデスクの上に置いてある資料をカバンに詰め、立ち上がった紅子が白衣を着やすいように準備していた。




カナが運転する車の後部シートに乗り込んだ紅子は、少し離れた場所で問答している人影を見つけた。

「車を止めなさい!」
「イーッ!!」

停車した車の窓を開け、紅子が暗闇に耳を澄ませる。
すると紅子の耳の先が大きく尖り、離れた場所で話をしている人影の会話が聞こえるようになった。

「まだ電車がありますから大丈夫です」
「遠慮しないでいいから、乗って乗って 遅くまで手伝わせちゃったから、車で送るわよ  途中でご飯も食べよ ねっ、由那ちゃん」
「そうだよ 由那 乗ってきなよ  一緒にメシ食おうよぉ?」

聞き覚えのありすぎる声に紅子の顔が醜悪に歪む。

「御堂雪葵香…」



御堂雪葵香(みどう ゆきか)、雪葉(ゆきは)姉妹と、助手の篠田由那(しのだ ゆな)は駐車場の入り口近くで話をしていた。

「アッ! そう言えば由那、今日デートだって!」
「エェッ!! 由那ちゃんゴメンね まだ間に合う? どこで待ち合わせ? 私が謝ろうか? 一緒にご飯食べる?」
「アネっ! 無粋なマネは止めたまえッ!!」
「だったぇ? うらやましいんだも?ん」

研究に追われ、男に縁の無い雪葵香がほっぺたを膨らませている。

「雫ちゃんや杏ちゃんのお誘い、散々断わっといてすねるな!」
「だって!! コンパなんて行ったことないし…  それより雪葉君 雫ちゃん、杏ちゃんは宜しくないなぁ ちゃんと水野先生、春樹先生と呼びなさい」
「人前じゃなきゃ 雫ちゃん、杏ちゃんで良いって言ってましたよぉ?だ」
「クスクス… ホントに仲がいいですね 雪葵香先生と雪葉ちゃん  彼にはメールで遅くなることを伝えてあるし、途中の駅で待ち合わせてるんです」
「か、彼だって! ねぇねぇ聞いた聞いた? 彼だって!!  いいなぁ?うらやましいなぁ? わたしも彼氏ほしいなぁ?」

雪葵香は愛車の運転席で足をバタつかせ、ハンドルを掴んで体を前後させている。

「もうッアネっ! 子供じゃないんだから、はしゃぐなッ!!  まったく! 白衣を脱いだらこれだよ…  でもホントにいいの? 駅まで乗ってけば? ちょっとアネがウザイけど」
「ウザイって何よ! ウザイって!!  怒ったからねぇ! 餌代、自分で出すんだよ!!」
「ゲッ! じょ、冗談ですよぉ、お姉サマァ?」
「クスクス… あっ、そろそろ行かないと電車の時間が」
「ホントにいいの? 遠慮してない?  彼氏獲ったりしないよ」
「アネっ!!  ったく! んじゃ、由那 気をつけてね また明日?」
「ホントにいいの? それじゃ明日、ランチご馳走するわ  由那ちゃん 気をつけてね」
「ホントですか 雪葵香先生、ありがとうございます   お疲れ様でした おやすみなさい」
「うん じゃぁね? おやすみ?」
「由那 お疲れ?」
「うん 雪葉ちゃんもお疲れ様」

由那が駅に向かって歩き出すと、雪葵香も車を発進させた。
そして、この会話を聞いていた紅子が邪悪な笑みを浮かべ動き出す。

「ウフフッ…使えそうね  カナ」
「イーッ!!」

薄暗い道を駅に向かって歩く由那に、紅子が乗る車が静かに近づく。



「あなた 御堂研究室の篠田由那さんよね」
「ヒッ!」

背後から声を掛けられた由那はビクッと体をすくめると、恐る恐る振り返り、声の主が九鬼紅子であることを確認し、ホッと胸を撫で下ろした。

「く、九鬼教授…」
「ゴメンなさい 驚かせちゃったみたいね」
「い、いえ  そんなことないです  九鬼教授もいまお帰りですか?」
「ええそうよ  それより、篠田さん  あなた、御堂教授にずいぶん気に入られているみたいね」
「エッ? そんなことないと思いますけど…」
「隠さなくてもいいのよ  私にとってはそのほうが都合がいいから…」

話しながら微笑む紅子の口角がつり上がり、怪しい気配が由那を囲んでいた。

「つ、都合がいいって… それはどう言う…エッ!?」

突然マナとカナに腕と肩を捕まれた由那は恐怖に顔を引きつらせる。

「く、九鬼教授… いったい何を…」
「フフフッ…雪葵香のそばにいるあなたなら、いろいろ利用できるでしょう」
「利用って… まさか、わたしにスパイになれと… イヤです! 絶対イヤです!」
「フフッ…ウフフフッ… 大丈夫よ すぐに私の命令に従えるようになれるから」
「いや、た、たすけ…ヒィッ!」

助けを求めて左右の二人を見やった由那の顔が恐怖に歪む。
二人は赤と黒のレオタードを纏い、赤と青のメイクが施された顔で冷たく微笑んでいた。

「ウフフッ… あなたもショッカーの戦闘員になって、私の命令に従うのよ」

背筋が凍りつくような笑みを浮かべ近づいてくる紅子の顔に黒いメイクと二本の牙が現れる。

「い…いや…やめて… 何でもします…スパイでも何でもしますから…だから…おねがい…たすけて…」
「ウフフッ… なら大人しく、ショッカーの戦闘員におなりなさい」

涙を流して懇願する由那の首に紅子の牙が深々と突き立てられた。

「いや…おねがいです… やめっ………あっ……あぁぁ……」

紅子に咬まれた場所から、全身に冷たい何かが拡がって行くのを由那は感じた。

「…イヤ……やめて……やめて…くだ……イギッ」

ビクンと体を振るわせ、大きく目を見開いた由那の瞳に紅いフォーカスが宿る。

「ンフゥ…  これであなたもショッカーの戦闘員  篠田由那、私たちと一緒に来るのよ」
「イーッ!!」

紅子の言葉に小さく頷いた由那の顔に赤と青のメイクが現れ、マナとカナが掴んでいた手を離すと、由那は直立不動の姿勢で紅子の前に佇み、ゆっくりと右手を高く掲げ、奇声で命令に応えていた。



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No title

 はじめまして 山本と申します。
悪の復活、大変いい作品であり、とても感動しています。今後九鬼紅子がますます人を支配することに、興奮をおぼえはじめ、大学どころか、世界の支配を目指し、悪の女王として君臨するストーリーを期待しています。ぜひ次のストーリーをお願いします。

No title

山本さま、はじめまして xsylphyx です
悪の復活をお召し上がり下さりありがとうございます
お気に召して頂けたようでうれしいです
紅子様がどんな行動をとるのか首を長~くしてお待ち下さいw
プロフィール

いらっしゃいませ
管理人のxsylphyxにございます

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